基準価額の変動と評価額との関係(一括投資の場合)
基準価額の変動と評価額の関係を明確にするために、投資1年目、2年目、・・・、5年目でどう動いたか、6つのパターンで計算してみました。
最初に、一括で5万円投資した場合、5年目の評価額が一番高いのはどのパターンでしょうか?評価額が一番低いのはどのパターンでしょうか?
まず、パターンAの評価額を計算しました。
基準価額が、10000 → 12000 → 12000 → 8000 → 8000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 8000 ÷ 10000 = 0.8 を掛けて、40000円になりました。
次は、パターンBです。
基準価額が、10000 → 8000 → 8000 → 12000 → 12000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 12000 ÷ 10000 = 1.2 を掛けて、60000円になりました。
次は、パターンCです。
基準価額が、10000 → 12000 → 8000 → 12000 → 8000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 8000 ÷ 10000 = 0.8 を掛けて、40000円になりました。
次は、パターンDです。
基準価額が、10000 → 8000 → 12000 → 8000 → 12000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 12000 ÷ 10000 = 1.2 を掛けて、60000円になりました。
次は、パターンEです。
基準価額が、10000 → 12000 → 8000 → 8000 → 12000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 12000 ÷ 10000 = 1.2 を掛けて、60000円になりました。
最後に、パターンFです。
基準価額が、10000 → 8000 → 12000 → 12000 → 8000 と動きました。
基準価額は、10000口当たりの額であるため、1口当たりの額は
1口当たりの額 = 基準価額 ÷ 10000
最初、基準価額が10000(10000口で10000だから、1口1円)の時に、5万円分購入するので、1年目の購入口数は50000口。その後は購入しないので、累計口数は50000口です。
評価額は、その時点の購入口数に1口当たりの額を掛ければよいので
評価額 = 購入口数 ×(基準価額 ÷ 10000)
5年目の評価額は、購入口数 50000 に、基準価額 8000 ÷ 10000 = 0.8 を掛けて、40000円になりました。
したがって、最初の問題の答えは、
5年目の評価額が一番高いのは、パターンB、D、Eの3つで、60000円。
5年目の評価額が一番低いのは、パターンA、C、Fの3つで、40000円。
となります。
まとめます。
投資信託の評価額は
評価額 = 累計口数 × 基準価額
一括で購入した場合、その後基準価額がどのように変化しようと、購入口数は一括で購入した口数から変わりません。
この問題の場合は、その後の基準価額の動きに関係なく
50000 ÷ (10000 ÷ 10000)= 50000口
です。
したがって、評価額の順位は、その時点の基準価額のみで決まります。
パターンA、C、Fは、5年目の基準価額が8000であるため、
(8000 ÷ 10000)× 50000 = 40000
パターンB、D、Eは、5年目の基準価額が12000であるため、
(12000 ÷ 10000)× 50000 = 60000
となります。