年利に相当する月利の求め方
こんにちは。
つみたてNISAやDC(企業型確定拠出年金)、iDeCo(個人型確定拠出年金)などで投資を始めてみたものの「思ったほど利益が出ない」という話を聞くことがあります。実際、つみたて投資を始めても、すぐに大きな利益を得ることはできません。つみたて投資を始める前に、どれくらいの利益が期待できるかを予め計算しておけば、「思ったほど利益が出ない」という誤解はなくなると思います。
そこで、つみたて投資の期待額の計算方法をまとめていきます。
今回は、年利に相当する月利の求め方についてまとめます。
利率
投資や預金の利率は、一般に、年利を使います。例えば、銀行普通預金は年利0.001%、国債10年物の年利は0.114%、などの言い方をします。また、つみたてNISAで選択できる全世界株式の平均利回りは年利4%~6%が期待できる、などとと言われています。
ですが、つみたてNISAやDC(企業型確定拠出年金)、iDeCo(個人型確定拠出年金)などは、毎月つみたてが一般的なので、順調に運用できているかどうかを確認する際は、年利に相当する月利が知りたくなります。ネット証券では、毎月つみたてに加えて、毎週つみたてや毎日つみたても選べるので、年利に相当する月利や週利、日利を求める計算式も示します。
年利と複利
年利とは、元金を1年間運用して得られる額の割合です。複利とは、運用して得られた額を元金に加えて運用することです。
例えば、100万円を年利5%で運用すると、1年後に100万円×5%で5万円を得ることができます。つまり、100万円が105万円になります(注意:税金は無視しています)。
複利で運用すると、翌年は、105万円を年利5%で運用することになるので、1年後に105万円×5%で5万2500円を得ることができます。つまり、105万円が110万2500円になります。
最初から見ると、100万円を年利5%で複利運用すると、2年で110万2500円になるという事です。
年利と月利
月利とは、元金を1か月運用して得られる額の割合です。元金を12か月複利運用して得られる額が年利になります。ある年利に相当する月利は次の式で求めることができます。
例えば、年利5%に相当する月利は、上の式から、0.407412378%です。元金100万円を12カ月間運用するとして計算してみると、下の表のように12か月後に105万円になり、年利5%になっていることがわかります。
年利と週利
月利と同じ考え方で週利も求めてみます。1年間の週の数のべき乗が年利と等しくなる値が週利なので、1年間が何週かがわかれば計算することができます。
1年は基本的に365日ですが、うるう年は366日になります。現在世界各国で使われているグレゴリオ暦では、1年の平均日数を365.2425日として、うるう年を決めています。そのため、ある年利に対する週利は次の式で求めることができます。
例えば、年利5%に相当する週利は、上の式から、0.093551785%です。
年利と日利
月利や週利と同じ考え方で日利も求めてみます。1年間の証券市場開場日数のべき乗が年利と等しくなる値が日利なので、1年間の証券市場開場日数がわかれば計算することができます。
1年間の証券市場開場日数は、土日と祝日の重なり具合で毎年異なります。今後40年間祝日法が変わらないものとして計算すると、証券市場開場に数の平均は244.375日になります。したがって、ある年利に相当する日利は次の式で求めることができます。
例えば、年利5%に相当する日利は、上の式から、0.0199672778%です。
まとめ
年利と、月利、週利、日利を一覧表にします。
今回は、年利に相当する月利などについてまとめました。
最初に資金を一括投資した場合は、上記年利や月利を使って、簡単に期待額を求めることができるのですが、つみたて投資の場合はそう簡単にはいきません。次回は、つみたて投資の期待額の求め方についてまとめます。