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DC(企業型確定拠出年金)の運用

 こんにちは。

 以前、DC(企業型確定拠出年金)の特徴についてまとめました。

 今回は、DC(企業型確定拠出年金)の運用について考えてみます。

 

DC(企業型確定拠出年金)の運用状況

 信託銀行のDC(企業型確定拠出年金)の運用実績ランキングを見たところ、特徴的な形になっていました。コロナショックから急回復している直近1年、コロナショックで大暴落した2019年度、過去5年間、等、どのランキングを見ても運用利回り0%の方が20%弱でした。これは、DC(企業型確定拠出年金)の運用商品を、定期預金など元本確保型のみにしている方が20%程度おられるということだと思います。

 もちろん、DC(企業型確定拠出年金)をどのように運用するかは、会社員の自己責任であり自由です。

 ただ、DC(企業型確定拠出年金)の場合、会社は2%前後の想定利回りを設定していることが多いと思います。想定利回りとは、会社がDB(確定給付企業年金)を設定した場合に給付する金額を、DC(企業型確定拠出年金)で達成するための利回りです。つまり、想定利回りを下回った場合は、会社が想定していた退職金の額を下回ってしまうということです。

 そこで、DC(企業型確定拠出年金)の運用商品によって、最終的に受け取る金額がどうなるか、試算してみます。

 

試算条件

 以下の条件で計算します。

・運用期間は25歳から65歳まで40年間

・毎年40万円ずつ拠出する(つみたてる)

・想定利回りは2%とする

・元本確保型の商品は、定期預金(年利0.02%)とする

・投資運用商品はインデックス型(パッシブ型)投資信託で、年利5%で運用できるものとする

 

想定利回りとの比較

 最終的に受取る金額を、想定利回り(年利2%)で運用した場合と、定期預金で元本確保した場合で、比べました。

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 拠出する金額は、40万円×40年間、1600万円です。

 想定利回り(年利2%)で運用すると、最終的に受取る額は2416万円となり、以前話題となった老後資金2000万円問題をクリアできます。

 定期預金(年利0.02%)で元本を確保すると、最終的に受取る額は1606万円となり、40年かけて1600万円拠出(つみたて)して、利子は6万円です。

 

拠出した(つみたてた)金額とリターンとリスク

 拠出した(つみたてた)金額とリターンの関係を見てみます。拠出した(つみたてた)金額がまだ少ない若い時(25歳から40歳まで)に投資運用した場合と、拠出した(つみたてた)金額が多く貯まった時(50歳から65歳まで)に投資運用した場合の、受取額を比べます。

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 拠出した(つみたてた)金額がまだ少ない時(25歳から40歳までの15年間)に投資運用しても、タネ銭が小さいため、金額はそれほど増えません。40歳以降、定期預金に預け替えて元本を確保すると、最終的に受取る期待額は1870万円です。

 ところが、拠出した(つみたてた)金額が多く貯まった時(50歳から65歳までの15年間)に投資運用すると、タネ銭が大きいため、金額は大きく増えます。50歳まで定期預金で元本確保していたとしても、50歳から15年間投資信託に預け替えて運用すれば、最終的に受取る期待額は2947万円です。

 つまり、若い時にとりあえず元本確保型商品を選んでいたとしても、後半で投資運用に変えれば、拠出した(つみたてた)金額(タネ銭)が大きくなっているので、大きなリターンの額がっ期待できるということです。ただし、タネ銭が大きい分リスク(リターンの振れ幅)の額も大きくなるので、短期的には大きく落ち込むこともあります。

 

DC(企業型確定拠出年金)の運用例

 運用例として、3種類のパターンを見てみます。

パターン1:最初から投資運用し、60歳で老後資金を確保するため定期預金に預け替える

パターン2:最初は定期預金にしていたが、45歳から投資運用に預け替える

パターン3:最初は定期預金にしていたが、45歳から投資運用に預け替え、60歳で老後資金を確保するため再度定期預金に預け替える

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 最初から60歳まで投資運用し、60歳で老後資金を確保するため定期預金に預け替えるとすると、最終的に受取る期待額は3817万円になります。

 最初は定期預金にしていたが、45歳から投資運用に預け替えたとすると、最終的に受取る期待額は3449万円になります。

 最初は定期預金にしていたが、45歳から投資運用に預け替えて、60歳で老後資金を確保するため再度定期預金に預け替えるとすると、最終的に受取る期待額は2732万円になります。

 

まとめ

 DC(企業型確定拠出年金)で、どれだけリスクをとるかは自己責任であり自由です。ですが、会社の想定利回り(一般的に2%前後)は上回りたいと思いませんか?

 最初は元本を確保できる定期預金などにしていたとしても、拠出した(つみたてた)金額が多く貯まってからリスク(リターンの振れ幅)をとって投資運用すれば、最終的に受取れるリターン(期待額)は高くなります。

 投資運用において、時間は最強の武器です。就職から退職までの長い時間を使って、複利効果で、ゆるく気長に老後資金を貯めてください。

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