投資信託(ファンド)の運用方針
前回、ポイントの一つ目は基準価額が高くなる投資信託(ファンド)を選ぶ、と書きましたが、実際には、どの投資信託(ファンド)の基準価額が高くなるかは誰にもわかりません。だから、確実に基準価額が高くなる投資信託(ファンド)を選ぶことは、絶対にできません。
ですが、投資信託(ファンド)の運用方針は公開されています。そこで、自分が考える投資の運用方針と合致していて、信用して委託することができる投資信託(ファンド)を選べばいいのです。
- 投資信託(ファンド)の運用方針は、大きく、インデックス型とアクティブ型がある。
- インデックス型は、市場の指数に連動するように運用する。アクティブ型は、市場の指数より良い成績を目指して、運用する。
- それぞれに良い点があり、どちらを選ぶかは考え方による。
投資信託の運用方針は、大きく二つあります。インデックス型とアクティブ型です。
インデックス型は、日本の株式や、先進国の債券などの指数に連動するように運用します。参考に、株式や債券の、推移のイメージを示します。
ここ10年程度で見ると、どの指数も右肩上がりになっていることがわかります。つまり、このような指数に連動するように運用していれば、基準価額が高くなったということです。
ただし、40年の長期スパンで見ると、必ずしも右肩上がりとは言えません。
米国株式は、ITバブル崩壊やリーマンショックで大きく落ち込んだのですが5年~10年で回復し、40年間で右肩上がりになっています。ですが、日本株式はバブル崩壊で大きく落ち込んだ後横ばいで回復しておらず、40年間でみても横ばいです。
ところで、「指数に連動するように運用する」って言っても、「そんなにうまく連動できるのか?」と不思議に思う方がおられると思いますが、考え方は簡単です。指数を構成する株すべてを構成比率に合わせて持てばいいのです。
一方、アクティブ型は、指数より良い成績を目指して運用します。あくまでも、より良い成績を目指して運用するのであって、必ずしもより良い成績になるとは限りません。
アクティブ型は、優秀なファンドマネージャがいろいろな調査をして運用することで、指数より良い成績を目指します。優秀なファンドマネージャを雇ったり、いろいろ調査したりするためにはお金がかかるので、どうしても投資信託を運用する手数料がインデックス型より高くなる傾向があります。