エクセルの財務関数-概要
こんにちは。
投資計画や、借金の返済計画を立案するときは、複利で計算する必要があります。以前、資金計画を立てる際に便利な係数についてまとめたのですが、エクセルの財務関数を使えば、簡単に複利で計算することができます。
今回は、エクセルの財務関数について概要をまとめます。
主な財務関数一覧
RATE関数
つみたて投資やローン返済の利率を求めます。
RATE = RATE(nper, pmt, pv, fv, type, guess)
利率 = RATE(期間内回数, 定期支払額, 現在価値, 将来価値, 支払期日, 推定値)
NPER関数
つみたて投資で目標額を得るために必要な期間や、ローン返済に要する期間を求めます。
Number of PERiods = NPER(rate,pmt,pv,fv,type)
期間内回数 = NPER(利率,定期支払額,現在価値,将来価値,支払期日)
PMT関数
つみたて投資における毎回の積立額や、ローン返済における毎回の支払額を求めます。
PayMenTs = PMT(rate, nper, pv, fv, type)
定期支払額 = PMT(利率, 期間内回数, 現在価値, 将来価値, 支払期日)
PV関数
つみたて投資で目標額を得るために必要な初期投資額や、ローン返済する際にどれだけ借金できるかを求めます。
Present Value = PV(rate, nper, pmt, fv, type)
現在価値 = PV(利率, 期間内回数, 定期支払額, 将来価値, 支払期日)
FV関数
つみたて投資の期待額や、ローン返済でどれだけ返済できるかを求めます。
Future Value = FV(rate,nper,pmt,pv,type)
将来価値 = FV(利率,期間内回数,定期支払額,現在価値,支払期日)
これらの関数とその引数を一覧表で示します。
次に、関数やその引数の意味についてまとめます、
現在価値と将来価値
現在持っている100万円を、年利1%の定期預金に1年間預けると、将来(1年後)101万円になります。逆に言うと、将来(1年後)101万円を得るには、年利1%の定期預金に1年間、現在の100万円を預ければよいという事です。
このように、現在持っているお金(現在価値)を、ある利率である期間運用すると、将来いくらになるか(将来価値)を求める関数がFV(Future Value)関数です。
また、将来ある額(将来価値)を得るために、ある利率である期間運用するなら、現在どれだけのお金があればいいのか(現在価値)を求める関数がPV(Present Value)関数です。
収支の考え方
収支を考える時は、支出の目的が消費・投資・浪費にかかわらず、すぐに使えるお金が増えたらプラス、すぐに使えるお金が減ったらマイナスにします。プラスだから良い(好ましい)とか、マイナスだから悪い(好ましくない)という事ではありません。
例えば、お金を定期預金に預けるとすぐに使えるお金が減るので、定期預金への預入はマイナスになります。
定期預金を解約するとすぐに使えるお金が増えるので、定期預金の解約はプラスになります。
また、お金を借りるとすぐに使えるお金が増えるので、借金はプラスになります。
借金を返済するという事はすぐに使えるお金が減るという事なので、返済はマイナスになります。
支払期日の考え方
例えば、毎月一定額をつみたてる場合、つみたてた額に翌月から利息が付く場合と、つみたてた月から利息が付く場合があります。
また、毎月一定額を返済する場合も、金利が付いた額から返済した分を減じる場合と、返済した分を減じた額に金利が付く場合があります。
つみたてた翌月から利息が付く場合や、金利が付いた額から返済した分を減じる場合は、支払期日が期末になります。
つみたてた月から利息が付く場合や、返済した分を減じた額に金利が付く場合は、支払期日が期首になります。
今回は、エクセルの財務関数の概要についてまとめました。次回から、具体的な使い方をまとめていきます。