4月振返り - つみたて投資をしていた場合
こんにちは。
前回は、4月の基準価額の動きを振り返りました。今回は、今年、つみたて投資を始めた場合を例に、つみたて投資の損益についてまとめます。
試算条件
- 2021年1月1日から、市場開場日は毎日、つみたて投資を行っている。1月1日から4月30日までの市場開場日は、81日でした。
- 対象は、日本株式、先進国株式、新興国株式、日本REIT、先進国REIT、日本債券、先進国債券、新興国債権、計8種。
- 1月1日の基準価額を100に正規化
- 基準価額が100の時に、100口購入できる額分を、(市場開場日は)毎日購入
日本株式
日本株式の、基準価額と1日あたりの購入口数を、グラフにします。
左側の軸が基準価額、右側の軸が1日あたりの購入口数です。基準価額が上がるにつれて、1日あたりの購入口数は減少していきます。
購入した口数の累積は、下のグラフになります。
基準価額が100のまま動かなければ、市場開場日は81日だったので、100✕81日=8100口購入になるのですが、基準価額が上昇している分、累積購入口数は減少しています。
毎日の評価額は、下のグラフになります。
評価額 = 基準価額 ✕ 累積購入口数 です。
損益率は、下のグラフです。
損益率 = (評価額 ÷ 購入額) - 1 です。評価額と購入額が等しい場合が0%で、評価額が購入額を上回るとプラス、評価額が購入額を下回るとマイナスです。
3月中旬まで概ね基準価額が高かったため購入口数が相対的に少なくなっている中、3月下旬から基準価額が下落に転じました。その結果、4月末日の基準価額が1月1日の基準価額より6%上昇しているにもかかわらず、4月末日の損益率は±0%でした。高い基準価額をキープしていた後、最後に基準価額が下がると、少ない購入口数 ✕ (相対的に)低い基準価額となって評価額が下がってしまう、つみたて投資の弱点がもろに出た値動きでした。
以降は、基準価額と損益率のグラフのみ提示します。
先進国株式
先進国株式の基準価額は、下落局面が4回ありましたが、全体的に右肩上がりを続けており、4月末日の損益率は +9% でした。
新興国株式
新興国株式の基準価額は、2月中旬まで急速に上がった後、一進一退の状況です。3月下旬には -2% になることもありましたが、4月末日の損益率は +3% でした。
日本REIT
日本REITの基準価額は、3月上旬に下落局面がありましたが、全体的に右肩上がりが続いており、4月末日の損益率は +8% でした。
先進国REIT
先進国REITは、日本REITよりさらに好調で、4月末日の損益率は +11% でした。
日本債券
債券の基準価額は、株式やREITの基準価額と比べて、極めて安定しています。特に、日本債券の基準価額はほとんど変動しておらず、損益率はほぼ ±0% です。
先進国債券
先進国債券の基準価額は、3月中旬以降若干上がったため、4月末日の損益率は +1% でした。
新興国債権
新興国債権の基準価額も、一進一退を繰り返しているのですが、4月下旬が若干上昇傾向となったたため、最終的な損益率は +1% でした。
まとめ
4月末日の基準価額と、損益率を表にまとめます。
日本株式は、基準価額が +6.12% 上昇したのに、損益率が -0.06% とマイナスになっています。一方、日本債券は、基準価額が -0.24% と下落したのに、損益率が +0.10% とプラスになっています。このように、基準価額の動きが損益に影響するところが、つみたて投資の面白いところだと思います。