ゆるく気長に投資生活

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一括投資vsつみたて投資(コロナショックのデータから)

 こんにちは。

 先日、コロナショックの基準価額の動きを振り返りました。今回は、まとまった投資資金がある場合、一括で投資した方が良いのか、つみたて(ドルコスト平均法)で投資した方が良いのか、コロナショックの値動きを使って検証してみます。

 

前提条件

 まとまった投資資金、例えば、50万円が手許にあるとします。

 一括投資の場合は、最初に50万円投資するものとします。

 つみたて(ドルコスト平均法)投資の場合は、1日2000円ずつ250日かけて投資するものとします。市場は、土日や祝日、年末年始は休みなので、250日でほぼ1年になります。

 投資開始から、250日後の評価額を比べます。

 

先進国株式

 先進国株式の基準価額は、2020年2月末まで、ほぼ右肩上がりだったのですが、2月末から3月末まで暴落、その後はほぼ右肩上がりでした。

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 投資開始から250日後の評価額は、10月末までに投資を始めた場合は一括が優位でしたが、11月以降投資を始めた場合はつみたてが優位でした。これは、11月以降につみたてを始めた場合、コロナショックの暴落で購入口数を増やしたうえで、最終的には基準価額が上昇したためです。

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国内株式

 国内株式の基準価額の動きは先進国株式と同様で、2020年2月末まで、ほぼ右肩上がりだったのですが、2月末から3月末まで暴落、その後はほぼ右肩上がりでした。

 

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 投資開始から250日後の評価額は、8月末までに投資を始めた場合は一括が優位でしたが、11月以降投資を始めた場合はつみたてが優位でした。これは、11月以降につみたてを始めた場合、コロナショックの暴落で購入口数を増やしたうえで、最終的には基準価額が上昇したためです。

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新興国株式

 新興国株式の基準価額の動きも先進国株式と同様で、2020年2月末まで、ほぼ右肩上がりだったのですが、2月末から3月末まで暴落、その後はほぼ右肩上がりでした。

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 投資開始から250日後の評価額は、8月末までに投資を始めた場合は一括が優位でしたが、11月以降投資を始めた場合はつみたてが優位でした。これは、12月以降につみたてを始めた場合、コロナショックの暴落で購入口数を増やしたうえで、最終的には基準価額が上昇したためです。

 また、7月に投資を始めた場合、一括が落ち込んでいるのは、コロナショック後6月頃の回復が、先進国株式や国内株式よりも遅かったためだと思います。

 

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先進国REIT

 先進国REITの基準価額は、コロナショックで暴落した後右肩上がりを続けているのですが、未だに回復していません。

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 投資開始から250日後の評価額は、ドルコスト平均法の完勝です。投資開始から250日後の基準価額が下がっているのですから、一括投資は当然マイナスになります。つみたて投資は、その間、購入口数が増えるので、ある程度まで戻れば評価額はプラスになります。

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国内REIT

 国内REITの基準価額は、先進国REITと同様に、コロナショックで暴落した後右肩上がりを続けているのですが、未だに回復していません。

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 投資開始から250日後の評価額も先進国REITと同様に、ドルコスト平均法の完勝です。投資開始から250日後の基準価額が下がっているのですから、一括投資は当然マイナスになります。つみたて投資は、その間、購入口数が増えるので、ある程度まで戻れば評価額はプラスになります。

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先進国債

 先進国債券の基準価額は、コロナショックの影響をそれほど受けておらず、基本的に右肩上がりです。

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 投資開始から250日後の評価額は、一括投資の完勝です。投資開始から右肩上がりを続けていれば、購入日が早いほど安く購入できるので、購入口数も多くなります。購入開始から250日目の基準価額は、一括でもつみたてでも同じなので、購入口数の多い一括投資が優位になります。

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国内債券

 国内債券の基準価額は、コロナショックの影響を受けていないのですが、右肩下がりが続いています。

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 投資開始から250日後の評価額は、つみたて投資の完勝です。投資開始から右肩下がりを続けていれば、購入日が早いほど高く購入することになるので、購入口数は少なくなります。購入開始から250日目の基準価額は、一括でもつみたてでも同じなので、購入口数の多い積立投資が優位になります。

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新興国債券

 新興国債券の基準価額は、2020年2月末までほぼ右肩上がりだったのですが、2月末から3月末まで暴落、その後はほぼ右肩上がりですが、まだ戻り切っていません。

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 投資開始から250日後の評価額は、ほぼつみたて投資が優位です。基準価額が落ち込んでいる間、つみたて投資が購入口数を増やせたためだと思います。

 

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まとめ

 投資信託の評価額は、

  評価額 = 1口当たりの基準価額 × 購入口数累計

で決まります。

 一括投資の場合は、最初に購入した時点で購入口数が決まりますので、あとは、基準価額の動きだけで評価額が決まります。 一定額をつみたて投資(ドルコスト平均法)した場合は、結局、購入期間の基準価額の平均で購入口数が決まります。

 そのため、つみたて投資の購入期間中、基準価額が右肩上がりだった場合は、最初に一括購入すれば最も安く買えるので、一括投資が優位になります。つみたて投資の購入期間中、基準価額が右肩下がりだった場合は、最初に一括購入すると最も高く買うことになるので、一括投資が不利になります。購入期間中いったん下がって復帰した場合は、つみたて投資が下がっていた期間中多めに購入できるので、つみたて投資のほうが優位になります。購入期間中いったん上がって復帰した場合は、つみたて投資が上がっていた期間中少ししか購入できないので、つみたて投資のほうが不利になります。

 この辺りの検証は、以下の記事でも行っているので、よかったら参照してください。

  手元に投資資金がある場合 一括?つみたて?
  一括とつみたての比較(2001年~2018年)
  一括とつみたての比較(2004年~2018年)
  一括とつみたての比較(2007年~2018年)
  一括とつみたての比較(2010年~2018年)
  一括とつみたての比較(2013年~2018年)
  一括とつみたての比較 まとめ
  基準価額の変動と評価額との関係(一括投資の場合)
  基準価額の変動と評価額との関係(つみたて投資の場合)

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